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2012年 03月 30日
こだわりのレストラン




とても素敵なレストラン、行って来ました!







私の誕生日のお祝いにと、先週末の夜、友人がディナーに連れて行ってくれました。




着いた場所は、どうみても個人宅のような外観。
賑やかな通りから一本入った、住宅街のような
ひっそりとしたネイバーフッドにあるこのお店は、
控えめで小さな看板に気付かなければレストランだとは分からないくらい。






実は私、へそ曲がりなのか(苦笑)、
全国チェーンとか大型レストランのようなお店より
個人経営の、そこに一軒しかないような
小さなお店に心惹かれるところが昔からあり、
隠れ家的なお店とか、誰かの自宅へ遊びに来たような・・・とか、
そんな雰囲気の漂うお店がだぁ~いすき。

日本だったら古民家や、昔は酒蔵や倉庫だった建物をお店に改装したとか、
そんな”温故知新”的な活用をされているお店に
たまらなく魅力を感じてしまう。。。

・・・アメリカだったら、ローカル経営のダイナーとかも(笑)。



というわけで、ここもそんな”同じ匂い”がして、入る前から期待は高まります。



1926年(築86年!!)に住居用として建てられた家をレストランにしているので、
オープンスペースの店内ではなくて、区切られた部屋ごとにテーブル席があり、
それがまた個人宅へ食事に来ているかのような気分にさせられて、寛げる~。

  
 





コートヤードも人気のようで、来るお客さんのほとんどが外の席へ・・・。
オーナーのローラさんが私達にもコートヤードのエリアを見せてくれました。
(写真撮影に関してもとっても快く承諾してくれました)


今の季節は暑過ぎず、寒過ぎず、外で食事するにはパーフェクト。
キャンドルライトとティキ・ライトが良い雰囲気を出していて
屋外ならではの開放感が気持ち良さそう。





ローラさんが、自分で育てているチョコミントを摘んで
「ほら」と私達に手渡してくれて・・・。
お店の前庭にはローラさん手作りの畑があり、
そこで育った野菜がメニューに登場しているようです。

 


私の写真よりこちらのサイトの方がコートヤードの様子をキレイに撮っています。
夜の雰囲気がとっても良い感じ。是非ご覧になってください♪




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ここのレストランの最大のモットーが、いわゆる”地産地消”。
とにかく調達する食材はローカルの新鮮な物、と言う事にこだわっているようです。
お店のHPを見ると、このページに食材の調達先のリストが出ていますが、
見事にこの辺り(中央フロリダ)の仕入先がずらりと。。


そのため、メニューは一定しておらず、
今日食べた物が次回もあるとは限らない、との事。
”一期一会”的なメニューとの出会い・・・。
その時その時で手に入る、新鮮な地元産の食材を見てから
シェフ独特のユニークな発想で、オリジナルメニューを生み出すんだとか。。。

これがむしろ私には魅力的に思えました。
来るたびに”今日はどんなメニューがあるのかな?!”
という新しい楽しみが増えることになるので。
オーガニックの食材も積極的に取り入れているそうですが、
一番のこだわりは、やはり”地元の産物を使う”ことらしいです。



メニューには「本しめじ」や「水菜」、そして「和牛」などの文字が。。。
そのまま”Hon Shimeji”という風に表示されています。



NYなどの大都会、アジア人の多く住むカリフォルニアならいざ知れず、
こんなビーチしかないような小~さな田舎町で、
”本しめじ”なんてメニューに載っていること自体、か~なり珍しいと思います。
よほどの食通か、食材に対しての知識がない限り、
聞いたこともないという人がほとんどでは。。




さて、肝心の食事ですが。。。



さっそく前菜でオーダーした本しめじのソテー。



私達日本人にとっては、お惣菜として食卓に出てきてもおかしくないような、美味しい一品。
ぜひご飯と一緒に頂きたいところです(笑)







手作りのパンと一緒に出てきたバター。口金を使ってキレイに搾り出しています。
こんな所にも”手を抜かないぞ”と言うこだわりを感じますね。
パンはもちろんお代わり自由。
(でもパンでお腹いっぱいにしたくないので、ほどほどで。。)




”ダックのパストラミ”との間でだいぶ迷ったけれど、
もう一つの前菜は結局、ワンタンに決定。

これは中に、”豚の角煮”に使うPork Bellyのお肉と、しいたけ、
そしてクリームチーズが入っていて(八角か、五香粉などのスパイスの隠し味も!)
それをスイートコーンのソースにつけて食べる一品。



これが、まぁ~美味しくて2人でうなりましたよ。





メインディッシュからは、フェットチーネを。
パスタ麺から手作りしているそうで、
2時間前に出来上がったパスタで調理されています。
(写真の写りがかなり悪いので、あんまり美味しそうに見えないかな・・・)



地元で獲れたMahi Mahiと、Cobia(日本で言うスギ、あるいはクロカンパチ)が
ごろごろ入っていて、バジル入りのマスカポーネと一緒に頂きます。

アメリカのレストランにありがちな、アルデンテなど無視!!の
離乳食並みに柔らかいパスタではなく(^^:)
しこしこ感のあるパスタで、こちらもかなりの高得点!

”2人でシェアしたい”と事前に話したら、お皿に別々にサーブしてくれました。






そして食後のデザート。
これがかなりユニークで、味覚的にサプライスの体験をしました。


まず一つは焼き洋梨に生姜抹茶アイスの乗ったもの。
温かい焼き洋梨に、ほのかな生姜味のする冷たい抹茶アイスが絶妙~♪
お~いし~い(^^) 器も斬新。







そしてもう一つ。
(友人が予約を入れる際、バースデーディナーだと告げたようで
キャンドルと一緒に出してくれました♪)



Honeybellという、1~3月辺りまでしか収穫できない期間限定の
甘いオレンジがあるのですが、その皮をオレンジピールにしたものを、
なんとハラペーニョのみじん切り入りの
辛~いシャーベットの上にトッピングさせているもの。

シャーベットはHoneybellの味もしますが、
なんといってもあの少量でも激辛のハラペーニョが
混ぜてあるわけですから、辛い辛い・・・
友人は2~3口くらい食べて、「もうダメだ、辛過ぎる・・・」と止めてしまいました。

私も辛いな~とは思ったものの、
上の砂糖漬けのオレンジピールと一緒に食べると
辛さが少し中和されて(?)何とか平らげることが出来ました。
ちなみにアイスクリームもシャーベットも、やはりお店の手作り。


それにしても本当にユニーク。
こんな、普通なら組み合わせないような食材をデザートに選ぶ辺り、
シェフの冒険心を感じます。




食後のコーヒー。
よくある、水っぽくて薄い味のアメリカンコーヒーではなく(苦笑)、
濃い目のローストのコーヒーの味。
こちらも注文してから淹れてくれるので、少し待ちました。
炭火焼コーヒーなど好きな人なら、気に入るでしょう。
私も濃い目が好きなので、満足満足。。。




食事が終わった後、しばらくしたら
本をテーブルにさりげなく置いていったので
「ん?本?!」と思っていたら、



Bill(お勘定)を本に挟んだのを持ってきたのでした。

こんな小さなところにも、何ていうのか
サービスのセンスの良さを感じて、またしても2人で感激。

Billの他に、お店に対する感想、今後食べてみたい食材、
新しいメニューへのサジェスチョン・・などのアンケート用紙が入っており、
とても積極的にお客とのコミュニケーションをとろうとしている姿勢が感じられました。



とにかくここのレストラン、皆さん、とても感じが良いのです。

ホール全体をオーナーのローラさん含めた3人のウエイター&ウエイトレスが
サーブしているのだけど、担当のテーブルなどないようで
3人でバランスよく全テーブルを廻っていました。
アメリカでよく出会う、チップ稼ぎのためだと思うけれど、
必要以上の作り笑いやお愛想を振りまくウエイトレスと違い、
あくまでも自然で謙虚、そしてとても丁寧な対応が心地良かったです。
心からサーブすることを楽しんでいる感じがしました。

私達はとにかくたくさん質問したのですが(笑)、
そのどの質問にも本当に丁寧に答えてくれて、それも感心したことの一つ。
例えば、食材の調達先や運搬方法までちゃんと熟知していて
”あ、ちょっとマネージャーに聞いてきます”なんていうのがありませんでした(^^:)



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そうそう・・・。
いくらローカル産にこだわると言ったって、
さすがにフロリダで和牛を育てている・・・というわけにはいかないでしょうと思い、
どこから和牛肉を仕入れているのかと聞いてみたところ、
なんとフロリダ産でしたよ!!(驚)

Ocala(中央フロリダの町)のファームでちゃんと神戸ビーフの和牛を育てているそう。
ただ、数が少ないので年がら年中いつでも手に入るわけではなく、
メニューに登場するのも年に数回と限られているそう。
これには友人と2人で驚いてしまいました。
まさかフロリダで和牛肉が食べれられるとは、思ってもみませんでしたから。
(残念ながら、この夜は和牛はメニューにありませんでした)




こんなシェフのこだわりのある個性的なレストラン、この辺りでは貴重です。
これはかなりの大発見と友人と大喜びしてしまいました。


日本人って完璧さや本物を追求する職人肌の人が多いのか(?!)
東京までわざわざ行かなくとも、どんな小さな田舎町でさえ
料理人のこだわりを感じる美味しく粋なお店というのは探せるけれど、
アメリカの田舎ではそれはなかなか難しいです。

だからこそ、今回の発見はかなりテンションが上がりました(^^)



雰囲気良し、味良し、サービス良し。
ということで私達からは5つ星マークです♪
もうここ、リピート間違いなしのお気に入りレストランになりました。






こんな素敵で美味しいレストランで誕生日をお祝いしてもらえた私は幸せ者(^^)。
本当に感謝です。どうもありがとう、御馳走様でした(ペコリ)





by tachimayu | 2012-03-30 11:46 | おいしいもの


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